もぐら珈琲録 #28(イエメン/ブラジル/インド/インドネシア)
#1で基本的な方針や経緯について書いています。
<2024年1月>
🇾🇪 イエメン "プレミアムグレード"
地域:(詳細不明)
生産者:小農家(AL-Ezz社と契約した)
精製方法:Natural
品種:詳細不明(Typica系, Sc14up)
Roast:Full City(中深煎り)
Roaster:sonoda coffee(山口/美祢)
苦味 ★★☆☆☆
酸味 ★★☆☆☆
果実味 ★★★★☆
甘味 ★★★☆☆
ボディ ★★★☆☆
香り ★★★☆☆
[抽出方針]
Dripper:フラワードリッパー
温度:87℃
速度:普通(前半1/3じっくり→後半2/3速く)
その他:20g/250cc、5湯、最後の1湯泡落とす
面白いイエメンを見つけた。初めて見る銘柄。
生産地域や流通の詳細が不明だが、今まで飲んだイエメンの中で最も果実味が豊かで衝撃を受けた。まるでエチオピアナチュラルのよう。
ただイエメンのテロワールはそれでも残っていて、どこか燻んでいるような、褪せたような、彩度の低さを感じる。派手ではない。
干しブドウやレーズンのような果実味で、洋酒感がそれを包んでいる。
香りもイエメンとは思えない果実感を感じて、挽いた瞬間、淹れる瞬間に様子がおかしいことを察知した。
🇧🇷 ブラジル 吉松農園 "ジアマンチーナヨシマツ" オールドビーンズ 2016
地域:ミナスジェライス州ジアマンチーナ
生産者:吉松農園
精製方法:Natural
品種:不明(Peaberry)
Roast:Full City(中深煎り)
Rostder:sonoda coffee(山口/美祢)
苦味 ★★★★☆
酸味 ★☆☆☆☆
果実味 ★☆☆☆☆
甘味 ★★★☆☆
ボディ ★★★☆☆
香り ★★★★☆
[抽出方針]
Dripper:スリーフォードリッパー
温度:87℃
速度:普通(前半1/3じっくり→後半2/3速く)
その他:20g/250cc、前半4湯泡落とす
ずっと気になっていたsonodaさんのヨシマツ農園オールドビーンズ2016。
ヨシマツ農園のブラジルはただでさえ、ハーブやスパイスを思わせる独特な香味があるから、それを熟成させるとどうなるか興味があった。
通常よりも燻んでいるような、重厚なローストナッツやハーブを思わせる香りが強い。
苦味がしっかりしており、ブラジル特有のナッツを伴う甘さはそこまで感じない。
代わりに渋味に近い、ウイスキーから感じる木樽のような風味が突き抜けてくる。
🇮🇳 インド アラクバレー
地域:インド南東部アーンドラ・プラデーシュ州アラク・バレー
生産者:小農家(指定部族農業協同組合所属)
精製方法:Semi-Washed(Pulped Natural)
品種: SL品種
Roast:French(深煎り)
Roaster:MOKAJAVA COFFEE ROASTER(東京/多摩, 千歳烏山)
苦味 ★★★☆☆
酸味 ★★★☆☆
果実味 ★★☆☆☆
甘味 ★★★★☆
ボディ ★★★☆☆
香り ★★☆☆☆
[抽出方針]
Dripper:フラワードリッパー
温度:90℃
速度:普通(前半1/3じっくり→後半2/3速く)
その他:メッシュ3.5、20g/250cc、泡は前半落とし気味
最寄駅の改札前で前からマークしていたモカジャバコーヒーさんが出店していて思わず買ってしまった。インドのPNは珍しいかも。
ミルクチョコレートを思わせる柔らかい苦さ、甘さと口当たり。
やや燻んだ感じもあり、インドに感じられるペッパー系のスパイス感もしっかり
どこか、赤ワインに似たお酒のニュアンスもあるのはPN由来の果実感かな。
全体的にほんのりエキゾチックな味わいが面白かった。
🇮🇩 インドネシア トラジャ ママサ カロシ
地域:スラウェシ島ママサ県カロシ村
生産者:小農家
精製方法:Semi-Washed(Pulped Natural)
品種: Typica
Roast:French(深煎り)
Roaster:えんと珈琲豆店(東京/町田)
苦味 ★★★★☆
酸味 ★☆☆☆☆
果実味 ★☆☆☆☆
甘味 ★★★★☆
ボディ ★★★★☆
香り ★★★☆☆
[抽出方針]
Dripper:フラワードリッパー
温度:87℃ 温度下げる?
速度:普通(前半1/3じっくり→後半2/3速く)
その他:メッシュ3.5、20g/250cc、泡あまり落とさない
マンデリンではないインドネシアもたまには。というかたまにしか置いてない。
トラジャはスマトラ島ではなくスラウェシ島で栽培される銘柄で、精製もスマトラ式ではなくナチュラルやパルプトナチュラル。
苦味がしっかりしている。
その奥からさらっとした甘さと独特な土のような香りが見えてくる。マンデリンもハーブや草のニュアンスがありアーシーだが、トラジャはよりどっしりと土のようなイメージが強い。
このアーシー感はマンデリンの特徴じゃなくてインドネシアのテロワールなのだろうか。
🇮🇩 インドネシア "マンデリン" ポルン アルフィナー
地域:スマトラ島 北スマトラ州リントン, ドロッサングルー, ポルン地区
生産者:小農家(代表者:アルフィナー・ルンバンガオルさん)
精製方法:Semi-Washed(Sumatran Process)
品種: Ateng, Timtim
Roast:French(深煎り)
Roaster:Satie coffee(広島/尾道)
苦味 ★★★★☆
酸味 ★☆☆☆☆
果実味 ★☆☆☆☆
甘味 ★★★★☆
ボディ ★★★★☆
香り ★★☆☆☆
[抽出方針]
Dripper:フラワードリッパー
温度:87℃
速度:普通(前半1/3じっくり→後半2/3速く)
その他:メッシュ3.5、20g/250cc、泡あまり落とさない
Satie coffeeさんからお試しのマンデリン。
エルインヘルトナチュラルとコスタリカアグリビットを注文したらお裾分けいただいた。
前に珈琲生活館のものを飲んだことがあって今クロップは2回目。やはりどのロースターさんにも魅力的に映るマンデリンらしい。
しっかりビターな味わいでその裏に甘さが張りついている印象。ビールのIPAでIBU高めのやつ飲んだときみたい。
バターのようなまろやかな口当たりがこのマンデリンの個性かもしれない。重厚な苦さ、甘さ、ボディの奥に、やや柑橘寄りの酸をほんの少しだけ感じる。
純粋なアーシーな感じはそこまで強くないかもしれない。元々強くない豆だった気はするけれど、それがSatieさんの燻製味と上手く調和している気がする。
https://satiecoffee.stores.jp/